光を抱く家

建築概要
マスメディア記録
設計主旨
 夫婦+成人した子供2人のための家です。
大人4人の住まいとして、寝室、個室、書斎など、一人一人の個のスペースが、共有の場であるリビングダイニング空間に対して、十分な距離と適切な位置関係をもつことが大切と考えました。そこで建物を大きく3つに分け、中央を共有の場、南と北にそれぞれ寝室などの個室空間を配置しました。そして南、北の個室と中央のLDとの間に、空からの光に輝く明るいつなぎのスペース(階段・サンルーム)を挟みこむことで、各個室が「離れ」のような独立した感じが生まれるようにしました。個室の独立感が高まり、落ち着く一方部屋を出て、外部のような空間を通るうちに、自ずと心が解き放たれればと考えてのことです。
中央のボリュームは、南が庭、北側がトップライトに輝く階段につながる開放的なリビングダイニングとし、その上に夫婦それぞれの書斎・ワーキングスペー スを背中合わせで配置しました。夫の書斎は、閉じた部屋にして、そこからロフトに上ると、建物の一番高い場所から、全体を見下ろせます。一方、妻のワーキングスペースは、リビング吹抜に面した建物の中心に開放的に配置し、いつも建物全体の気配を把握できるようにしました。
機能に応じて配置された各スペースを間に挟みこまれた光のスペースが分かちつなぐことにより、個と全体とが際立ちつつ結びつきあうようになればと願っています。

■投影図

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